企業情報

商号 有限会社三輪塗装
会社設立日 昭和37年
代表取締役 三輪雄彦
本社所在地 岐阜県関市東新町3丁目921番地5
資本金
事業内容 塗装工事、防水工事(雨漏修繕)、光触媒コーティング、遮熱フィルム工事、防カビ抗菌塗装、コンクリート打放し保護、建物劣化診断・耐震診断、エクステリア工事、建築一式、各種リフォーム、屋根葺き替え等
従業員数 22名

CSRの取り組み内容

地域の防犯活動に協賛

三輪塗装がある岐阜県関市の「富岡地区」には地域住民が自主的に防犯活動を行う「富岡自主防犯パトの会」というグループがある。ボランティアが地域の見回りを行っているが、市からの助

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成を受けてもまだ活動のために必要な、車の維持費はまかなえず困っていたという。

 

この状況を知り、同社が会に協賛。車検や保険にかかる12~13万円ほどの費用を負担するとともに、会報誌で同社を紹介してもらったり、見回りに使う車に社名入りのシールを貼ってもらっている。三輪さんも時々防犯パトロールに参加しているという。

 

子どもたちの居場所づくりを支援

関市の町なかに、駄菓子屋を併設したカフェ「駄菓子屋カフェCHABU」がある。「みんなでお菓子を買って、集まって宿題をしたり遊んだり。共働き家庭で学校が終わってすぐに家に帰っても誰もいない、という子も。年齢の違う子どうしの交流もあり、子どもたちにとって、とてもいい空間になっていると感じました」と三輪さんは語る。もとより地域の交流や子育て支援を目的としてできたお店だが、こちらも経営は楽ではない。

 

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そこで同社では「子どもたちとの石鹸プロジェクト」をスタート。CHABUで石鹸を彫って綺麗な模様を入れる「デコパージュ石鹸」の講師を招き、小学生の子どもたちと社員が一緒に作る。出来上がったデコパージュ石鹸を同社で買い取り、工事現場の近隣の方などに配るノベルティとして配布している。これまでに約500個・10万円程度の石鹸を買い取っている。

 

 

市民オープンセミナーの開催

「整理収納アドバイザー」の資格を持つ同社社員が、地域の人向けに「整理収納セミナー」を開催し、好評だという。「最初は外部講師の方にカラーコーディネートの講座をしていただきました。それも好評だったのですが、社員の得意なことを生かして、身近で役立つ整理収納の講座で皆さんに喜んでいただけたら」と、月に1回程度開催している。

 

関地域復興券「Eka」の発行

三輪塗装で見積を取ったり、来店して相談されたお客様や、研修の講師にお礼として同社では『Eka』という券をお渡ししている。¥500や\1000と金額が印刷してあり、関市内の特定の飲食店で使用できる。「私たちは『口コミ発生お食事券』とも言っているんです。お客様がお店で

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『Eka』を使ってもらったら、そのお店の人に三輪塗装について一言、お客様にお話してくださいとお願いしているんです」と三輪さん。関市内のお店に足を運ぶ人が増えるとともに、三輪塗装のPRにもなる仕組みだ。使われた『Eka』はお店の人が三輪塗装で現金に換える。「年間20万円分ほどをお使いいただいています。お客様や地域の方にも喜んでいただいておりますし、もちろん当社の販促にも役立っています」。

 



CSRに関わる経緯・動機

同社が地域と積極的に関わる活動を始めたのは、業績が安定し、社員も少しずつ増えてきた時だったという。「売上も市内ではトップ、様々な仕事を手がけてきた確かな業績もある。それなのに、いつも価格競争になっていることに気づいたのです」。金額だけで比べられることのない、企業のブランド価値を高める取組みが必要だと感じたという。

そこでPR・マーケティング・まちづくりといった外部の専門家を招き「企業価値向上委員会」を組織。自社の特徴や取り組みをわかりやすく発信すると同時に、地域の声を聞き、三輪塗装としてどんな活動で応えてゆくべきかを考えた。

「塗装の仕事は一度で終わりではなく、何十年もメンテナンスが必要なもの。だから、遠くの会社ではなく必ず地元の企業が選ばれます。当社も関市のお客様がほとんど。関市の皆さんに支えていただいている以上、関市に貢献することは当然だと思っています」。

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「大げさなことをするのではなく、小さくても楽しんでできることを積み重ねていきたい」と三輪さん。営業エリアを無理に広げず、関市に密着して事業展開するのと同様、CSR活動も関市でできることを無理なく続けていきたいと語る。

「特に若い社員にとって、CSRは『仕事以外の活動もあって面白い』と感じてもらえると同時に『普通のペンキ屋さんと、地域のための活動もしている会社では、どちらがお客様に選んでもらえるか?』と考えるきっかけにもなり、よい社員教育の機会になっています」。

今後のビジョン

最近では、三輪さんの身近な人ががんになったことをきっかけに「乳がん検診を受ける人を増やすために、何かできないか?」と考え、企業価値向上委員会のメンバーと一緒に関市の保健所に相談に行ったという。「がんになる方は50代以上の方が多く、三輪塗装のお客様の年代とも重なります。30代~50代の若い方の検診率を上げるとともに、三輪塗装を知ってもらうきっかけになればと考えました。ピンクリボン運動に寄付するという方法もあるのでしょうが、まずは関市でできることがないかと思ったんです」。まだ具体的な活動にはつながっていないが、自社の身の丈に合った活動をしていきたいと考える同社らしいエピソードだ。

「これからも地域の役に立てる活動を、無理なく、楽しく、自社の利益にもつながるかたちで続けていきたい。今は自社だけで活動していますが、これからは同じ思いを持つ会社があれば、何社かで協力して地域のための活動ができたらいいなとも思っています」。

地域の声

CSRというと、大きな企業がやるものというイメージがまだあるかもしれません。しかし、地域の中小企業にこそ、CSRが有効だと考えています。地域の顧客を持つ企業が地域貢献活動することで信頼が生まれ選ばれる企業となるのではないでしょうか。

まさにそれを体現しているのが三輪塗装です。地域で企業活動をしていれば、コンサートや地元のお祭りなど、たくさんの寄付のお願いがきます。お願いする-お願いされるという形のそれでは、どちらにとってもwinではありません。戦略的に地域貢献を考えることで、企業にとってもメリットが生まれ、地域の団体にとっても継続的にサポートが受けられることにつながります。三輪塗装の富岡防犯パトの会との協定や、地域振興券の活動は、地域貢献であるとともに、企業の価値を高める戦略があります。三輪塗装は、地域中小企業の戦略的CSRとして、全国的にも先進的な取り組みをし続けています。(企業価値向上委員会/特定非営利活動法人 せき・まちづくりNPOぶうめらん 北村 隆幸)