企業情報

商号 加藤電機株式会社
会社設立日 1973年(昭和48年)7月2日
代表取締役 加藤 学
本社所在地 愛知県半田市花園町6丁目28番地の10
資本金 6,000万円
事業内容 事業内容:
自動車盗難防止装置及びセキュリティ機器の企画・開発、製造、販売
位置検索システムの開発・設計・販売、システム設計・開発(ハードウェア・ソフトウェア)
セキュリティ専門店「セキュリティラウンジ」のフランチャイズチェーン本部事業
ポータルサイト「安心・安全どっとこむ」の運営「SANフラワー見守りサービス」事業
従業員数 38名

CSRの取り組み内容

1965年ファクトリーオートメーションを創業事業とし、1973年に設立された加藤電機株式会社は、1992年のバブル崩壊に伴い取引先からの注文が激減。時を同じくして、株式会社東芝総合研究所で酸化物高温超伝導の研究をしていた現代表取締役社長加藤学は、東芝を退職し、加藤電機に入社した。新規事業を立ち上げると決めていた加藤社長は1994年に社用車のガソリンが抜かれるという事件が起きたことをきっかけに、当時未開拓市場であったカーセキュリティー事業に注力して第2創業に成功し、2016年現在売り上げの100%が安全・防犯関連の事業となった。後付けのカーセキュリティー関連市場では全国シェア4割超を誇る企業にまで成長させた。自動車盗難が社会問題化する中で、先駆け的存在として注目を浴びたこともあり、愛知県警から積極的に協力依頼が来るようになった。

1996年には公益社団法人日本防犯設備協会の会員として、盗難にあった車の原因究明など防犯設備等の調査・研究を始めた。また、愛知県セルフガード協会の会員社として、愛知県警とともに地域住民への防犯講習会を2ヶ月に1〜2回程度行うなど、多岐に渡って活躍している。これら防犯関連のCSR活動の多くは無償で実施し、出向く社員には勤務手当てを出すようにしている。

2012年には、全国の企業に対し防犯関連の社会貢献活動の持続的かつ効果的な支援を行うことを目的に「全国防犯CSR推進会議」構想を立案し、2013年から警察からのアドバイスを受け全国行脚、2015年4月に「全国防犯CSR推進会議」を設立し、事務局を担当している。2016年2月現在大手企業を含め132社が防犯CSR宣言をしている。



CSRに関わる経緯・動機

カーセキュリティーの啓発活動、見守り活動、防犯設備研究などの活動は、CSRという概念に触れる以前から、地域に根ざした防犯の専門企業として地域や行政の要望を受け、当たり前のこととして行ってきた。

2012年に、愛知県警から「防犯CSR」の講演を依頼されたことがきっかけで、自社の主力事業で

加藤電機2.JPG

ある「防犯」関連事業と、「CSR」について真剣に考えることになった。30冊以上のCSRに関する文献を読んだが、それぞれ著者の得意分野に偏りがあり、断片的な情報しか集まらなかった。自分なりの結論としては、「いかに人を守るか、人類が存続できるか」がCSRの根本だと解釈した。2012年CSRの国際基準のガイドライン版として、ISO26000が発行された。「規格」ではなく、「ガイドライン」なのは、すべての組織が自発的にできるところから取り組んで欲しいという考えからだと言われている。ガイドラインに記載のある組織統治、人権などの7つの項目のうち、コミュニティへの参画は単なるボランティア活動としてだけはなく、主に組織が活動している地域の安全を確保してこそ成り立つ。企業や組織がより積極的かつ自発的に参加しやすい防犯関連活動を顕在化させ、活性化することが防犯CSR活動だと行き着いた。それは、交通パトロール活動や見守り活動など、地域に根ざした企業であれば当たり前のようにやっている場合もある。2013年1月、愛知県警での防犯CSR講演後、加藤社長は全国的に防犯CSRを進めるために必要なことをやれることから実施しようと行動に移した。地域を構成するすべてのステークホルダーが気軽に参加できる仕組みや情報の発信を進める団体として「全国防犯CSR推進会議」構想を掲げ、警察や全国の企業を巻き込んで行った。翌年2014年には上智大学大学院教授を座長、元警察庁生活安全局長を顧問として、発起人となる有志企業数社の賛同を得て、防犯CSR推進会議の準備会を発足し、北海道から沖縄まで全国7カ所を行脚した後に、2015年4月に設立総会を行うに至ったのである。

 

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「全国防犯CSR推進会議」構想について、大手企業へのヒアリングを数十社実施した時、7〜8割の企業経営人らはCSRを広報や経費部門と考え、「儲かるのか、責任を取らされないか、コストがかかる」と言って消極的な態度をとった。東京に本社があるような大手企業は、地域との隔たりがあるため、地域コミュニティの中に自分の会社があるという意識を持ちにくいのかもしれない。

ヨーロッパではCSRは人類の持続可能性を押し上げていくために必要な企業の存在価値そのものだと考えられているが、日本ではまだ十分な理解が進んでいない。

総務部の天木さんは、当社のCSR活動が従業員の支持を得ている理由として、「安心と安全を次の世代に」という企業理念を全社員が共有できているからだと語る。

また、加藤社長は喧噪にまみれて資本主義社会に生きる我々日本人は、本来の仕事の仕方を間違えてしまっているという。つまり、ほんの150年ほど前までは現在の社会構造とは全く異なる武士が納める階級社会であり、さらに戦国時代以前は天皇を中心とした朝廷制であり、仕事は神にお仕えし、事をなすことそのものであり、金品や資本を個人のものとする考え方ではなかったはずであると語る。

CSRは日本古来の働き方を思い出せばよく、組織が事業を健全に推進することでその利得が社会に還元され国全体がより良い状態になっていくことである考える。そのことこそが、人を守り、人類を持続可能にする手段であると語る。

従って、CSRがボランティアと混同されることが多いようであるが、本来は全く異なる意味である。

 

今後のビジョン

老人の認知症による徘徊、山登りでの遭難、子供の連れ去り事件など、生活の中に潜む「突然いなくなる」という危険から大切な人を守る方法が必要とされている。現在主流のGPSでは、充電が切れてしまったり、建物の中や影になる場所では正確な位置が特定できない。そこで加藤電機では、屋内でも約50cmまで近づいて行方不明者らを発見できる新たな技術を開発し特許を取得した。2014年「SANフラワー見守りサービス」として量産化に成功、販売を開始している。また、行政とも連動して「SANフラワー見守りサービス」の有効性を確認するとともに、2016年4月からは、見守りメールサービスも開始する。地域コミュニティと連携しながら、今後も地域の安心・安全を守る取り組みを継続していきたいと考えている。

 

社員の声

総務部吉田さん

2月から総務部に移動となり、社長の考える防犯CSRの概念に触れ、少しでも地域安全見守り活動などに貢献し、防犯関連の会社に勤める一員として、犯罪を未然に防ぐことができたらいいなと思っています。

 

地域の声

これまでの功績が評価され各地域警察署より表彰された。

    •        熱田警察署(2014年)

    •        豊田警察署(2013年、2014年、2015年、2016年)

    •        中川警察署(2015年、2016年)

    •        半田警察署(2013年、2014年、2015年、2016年)

    •        半田防犯協会連合会(2015年)

    •        「MCPC award 2015」ユーザー部門 モバイル中小企業賞を受賞(2015年)

    •        「みえぎんビジネスプランコンテスト2015」グランプリを受賞(2016年)

    •          愛知県警察HP「防犯CSR活動企業等取組の紹介」にて、自社の啓発資料「自動車盗難の実態」を毎年10,000部作成し、自動車盗難防止対策に取り組んだ活動が紹介された。