企業情報

商号 株式会社愛知印刷工業
会社設立日 1963年10月
代表取締役 久野 彰彦
本社所在地 愛知県東海市名和町二番割上 52-1
資本金 1500万円
事業内容 ・総合印刷業(広報誌、チラシ、ポスターなどの制作、オリジナル商品制作など)
・太陽光発電
従業員数 30名

CSRの取り組み内容

地域の暮らしに密着した情報を発信

愛知印刷工業では、通常の商業印刷に加えてフリーペーパーによる情報サービスも行っている。街が活性化すれば、毎日の暮らしはもっと楽しくなる。コミュニティーの輪も広がって、住んでいる街がもっともっと好きになる。そのような思いをコンセプトにした、暮らしの情報誌「ペコロス」だ。知多半島北部周辺エリアを中心に、9万8000部を発行している。

30~40代の女性、特に子育て中の主婦の方をターゲットに、地域の店舗や観光情報、家族で利用

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できるクーポン、子供への習い事などを載せている。加えて、東海市の「子育て総合支援センター」に取材するなどして、女性たちから子育ての悩みを実際に聞き取ることで、地域の声を広く届ける役割と読者の心を掴む工夫をしている。

 

普段の商業印刷の仕事はB to B(企業から企業へ)の取引であるが、「ペコロス」は直接読者とつながるB to C(企業から消費者へ)の仕事でもある。同社の社員にとっては、読者のニーズをつかみ、特集ページを考え、プレゼンテーションするという一連の「ペコロス」の制作を通して、企画力や提案力を向上させることにも役立っている。

 

地域の環境と災害対策にも目を向けて

同社は経営の多角化の一環として、太陽光発電の販売会社とタイアップして顧客や個人宅にも太陽光発電システムを販売している。また、工場の屋上を活用して太陽光発電のパネルを設置している。環境にやさしい自然エネルギーを活用しながら、自家発電によってコストを抑えている。また、災害時には工場を避難所としたり、電気を活用できるようにすることも考えているという。



CSRに関わる経緯・動機

「ペコロス」の発行に取り組み始めたのは、およそ9年前から。そのきっかけを、久野社長は次のように述べる。「当時は知多北部に特化した情報誌はなかった。地域の情報が広く共有されることで、地域でお金がまわり、活性化につながるのではないかと考えた。行政などに任せるのではなく、自分達で地域を盛り上げていくことを考えたかった。

また、当時は顧客のほとんどが名古屋や東京の企業だった。東海市に工場を構えて約45年、社員も多くが東海市近郊在住・出身者。地元で当社の認知度を上げることで、社員のモチベーションを上げたいとも考えました。」

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「ペコロス」の収益は掲載されている広告によるところが大きい。「読者からは編集ページを多くすることがよろこばれますが、広告主に対しても結果を出さないといけない。広告主にも読者にも両方にメリットのある誌面づくりを心がけています。」と久野社長。配布部数を増やす努力を重ね、指定された写真を読み取ると動画が視聴できるアプリを導入するなど、誌面の魅力を高める努力を重ねている。「編集ページはすぐ捨てられてしまうものではなく、皆さんがずっと取っておきたくなるものをと考えて作っています。」

加えて、風俗やギャンブルの広告を入れないなど、媒体としての信頼性やブランドを損なわないような基準を自社で定めている。「読者やお客様、自社、そして世の中。この三者が全て笑顔になれるような仕事をするべきと考えています。逆に言うと、どれか一つが損をしてしまうような仕事であれば、手がけるべきではないと社員に伝えています。」同社の経営理念は「三方笑顔」。売り手・買い手・世間の三者の全員が笑顔になれる仕事をしたいという強い思いがあらわれている。

「印刷業界は激しい価格競争の中にあります。CSRに取組み、環境や地域社会に配慮した事業をしていくことは、コストアップにつながるという考え方もあるかもしれません。しかし『CSRに取り組む会社と取引している』ということは、お客様にとってもメリットであり、お客様の会社のブランドを高めることにもつながると考えています。」

今後のビジョン

「『ペコロス』に関しては常に誌面のマイナーチェンジ/フルモデルチェンジを繰り返して良くしていきたい」とのこと。

また、同社では中学生を中心に若者の職業体験を積極的に受け入れているという。これまでに200名以上の受入実績がある。「若い人の多くが就職するのは中小企業。学校の勉強だけでは知ることのできない、現場の厳しさや民間企業ならではの視点を教えていきたい」と久野社長は語る。同社では職場体験だけではなく、受け入れにあたっては講義の時間もとって、こうしたことを伝えているという。「若い人を育てることで、中小企業も元気になり、地域も活気づいていくと思います。」

社員の声

「ペコロス」では毎号読者アンケートのハガキで、多いときは1800通、通常でも500通程度のたくさんの感想が返ってくるという。「読者の声を直接聞き、自分達が作ったものを手に取ってくれる方を身近に感じられることがうれしいですね」とは、ペコロスの編集を担当する同社の小野部長。「普段の商業印刷のデザインでは、お客様の要望をかたちにしていきますが、「ペコロス」の特集ページは自分達でイチから考えて提案し、発信しなければならない。制作にあたって協力してもらっている外部ライターの文章からも『こういう表現をするとよいのか』と気づかされることもあり、勉強になると感じています」