企業情報

商号 スギ製菓株式会社
会社設立日 昭和57年9月
代表取締役 杉浦 敏夫
本社所在地 愛知県碧南市大浜上町3丁目85番地1号
資本金 1000万円
事業内容 えびせんべい、いかせんべい、たこせんなどの海鮮せんべいの製造販売
       ●全国のニッチ市場にオリジナルせんべいの卸売
       ●地域密着直売店「えびせん家族」の8店舗を展開
       ●「えびせん家族」の通信販売事業
       ●観光土産店の「えびせんべい共和国」を展開
従業員数 250名(男:55名 女:195名)

CSRの取り組み内容

中小企業だからこそ人材育成

スギ製菓のCSRは「人材育成」と「地域コミュニティ参画」に代表されるが、特徴的なのはその二つが融合されている点である。地域コミュニティへの参画が社員の人材育成の場になっている。杉浦社長曰く、「常務はPTA会長、私も消防団をやっている。人材育成を通じて社員には町内会、子供会などの地域活動で積極に活躍して欲しい。地域で活躍できる社員を育成する事が企業の役割です。地域から『あの会社は要らないよ』と言われたら終わりですから。」と。人材育成が会社の戦力につながるのはもちろん、その先の地域貢献まで見すえている。

 

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■会社周りの公園清掃研修

毎月1日の朝5時半から、近くの公園のトイレとゴミひろい、草刈りをしている。「日頃から地域にお世話になっている感謝の気持ちを行動で表すとともに、自分たちも月のはじめを気持ちよくスタートできます」と社長。「昨日(取材日が2014年6月2日月曜日)が29回目でした。始めてから2年半になります。冬はまだ暗いので発電機を用意してヘッドライトをつけてやります。正月も『明けましておめでとうございます』から清掃をスタートします。」

強制ではなく有志でボランティア、にも関わらず始めた当初の参加者が20名で、今では40名以上の参加があるとのこと。研修だから若い社員に任せるのではなく、社長をはじめ経営陣が積極的に参加されている。

 

■トイレ掃除研修

社長のお話がとても1966848_636070273113221_124473064_n.jpg印象的だったので、話し口調で紹介します。「トイレ掃除はみんなが一番嫌がる場所でしょう。仕事も同じで、嫌なものから逃げてはダメ。掃除道具も柄のついたものは使いません。スポンジとかたわしを使って素手でやります。トイレの汚れが仕事上の問題課題と考えられる。汚い部分に近づかないと問題は見えないんです。近づけばそれまで気付かなかった小さな汚れが見えてきます。一歩前にでると見えなかった課題が見えてくる。トイレ清掃研修は要するに、『気付きの研修』としてやっています。」

音羽蒲郡インターの近くにあるえびせん共和国は来店者が多いためにトイレも多い。つい先日も社員60人以上でトイレ掃除をしたそうだ。ここでも経営陣が率先している。前社長(現会長)が「社員のこころ磨きだ」としてトイレ清掃を始めたのが20年以上も前。今も脈々と企業文化として根付いているように見受けられた。


■50kmウォーク 

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社員が企画し社員が参加する50kmウォークは今年で12年目を迎える。


社長曰 く、

「インターネットやコンビニ、リセットできるゲームのように、最近は我慢する事があまりない。辛抱する事の大切さを伝えたいのです。50kmは非常にキツい。辛抱の後の達成感、支えてくれる人に対する感謝。心と身体で体験するこれらの研修は、座学では得難いものがあります。実行委員をつくり、企画する側の社員も研修になっている。利用させてもらうコンビ二の挨拶回り、ゴールの時の感動を共有できる仕組みづくり、オリジナルのタの作製。みなに喜んでもらおうと考えさせます。これは仕事での『お客様にどれだけ喜んでもらえるのか』に通じます。4ヶ月前から実 行委員が発足され準備を始め、全参加者は250名、他企業の研修担当の参加者も多くなっています。」

 

他企業の参加を受ける場合には社員だけを研修に派遣するのではなく、経営者も一緒に参加する会社のみに参加を許可している。社員も経営陣も同じ研修を受ける、そうすることで会社に戻った途端に緊張が緩むということがなくなるのだそうだ。


平成20年2月愛知ブランド企業に認定される(愛知県知事)
平成20年2月第10回碧南市農業振興顕彰 農業奨励特別賞受賞

CSRに関わる経緯・動機

経営理念「楽しさの創造」を生んだ掃除との出会い

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「神社のトイレ掃除を初めてしたときは、なんでこんなことしなきゃいけないのか。と思ったが、やるうちに真剣になってきてピカピカになると不思議と愛着までわいてしまった。」

と話す杉浦社長が“掃除”に出会い、掃除と心のつながりを知ったのは、株式会社イエローハットの創業者鍵山秀三郎氏(現相談役)に感化されたことがきっかけだったという。鍵山氏は「トイレ掃除で会社が大きくなった」とまで言うほど掃除の力を実感していた人物だ。この出会いをきっかけにスギ製菓にも“トイレ掃除研修”を導入した。

それまで杉浦社長自身は会社の“損得”ばかり考えて経営をしていたのが、トイレ掃除を続けるうちに、社員やお客さんの気持ちを思いやることが出来るようになり、会社も社員も大きく変り、現在の経営理念「楽しさの創造」が生まれただという。

 

企業としてCSRが成り立つには

 
・社員をいかに育てるか

・社員満足をいかに与えられるか

・地域にどれだけ貢献できるか

『これらを常に考えて経営をしている。地域貢献のできるいい社員を育てることが、スギ製菓のCSRだと思っている。』

「誰か一人でも泣く人がいたら成り立たない」

『社会に貢献するためには手段として利益を出さないといけない。経験上、近江商人の「三方よし」(=売手よし、買手よし、世間よし)の考え方を元に利益を出す事を考えないとうまくいかないと思っている。

取引のある最大の問屋が倒産しそうになったのをきっかけに問屋なしの販売網をつくるため、自社の販売店舗で直接販売を始めた。その結果、スギ製菓の製品を直接お客さん(買手)に適正な価格で提供でき、会社(売手)としても採算に合う経営ができるようになり、買手と売手の良い関係を長く続けられる経営スタイルが出来上がってきた。また、仕入れ業者に対しても適正な価格で取引ができるようになった。このやり方なら長く続くんじゃないかと思ったし、現にこのやり方にしてから売上げがあがった。』
杉浦社長はそうおっしゃった。

今後のビジョン

えびせんべいの愛知のブランド品化を目指す

『愛知県の魚は何か知っていますか?昔は三河湾でよく穫れた“エビ”なんです。私たちはそんなエビを使ったえびせんべいを愛知のブランド品として知名度をアップさせていきたい。業界が安売り合戦に巻き込まれ、本来高価であるはずのえびせんべいの質が落ちてきている。「えびせんべい」全体の質のレベルを上げるために、ブランド品化と併せてもっと店舗数を増やし、他社のえびせんべいも販売していきたい。それを通して業界を守り雇用創出も実現したい。』

社員、地域の声

社員の声

50キロウォークの感想です

「感謝」「忍耐力」といった部分では、スタッフの方はもちろんですが、一番は、一緒に歩いてくださった天野係長・神崎さんから多く学ばせて頂きました。疲れてきたときに会話で場を盛り上げてくださり、また辛い顔や声を一切ださない姿を見てマネすることで歩けました。目標を決めて取り組み、達成すると言ったことを10年ぶりぐらいに経験し、久しぶりに「達成感」を味わいました。―――製造課 加藤さん

 

入社して初めて歩ききったとき、様々な感情が湧きあがって何がなんだかわからず涙が止まりませんでした。しかしはっきりと言えるのは長かった道のりを歩ききった感動と充実感、そして支え続けてくださった皆さんに感謝する気持ちでいっぱいだということです。普段の生活ではこんな素晴らしい体験はできません。当日の反省会でも述べましたが、「ありがとうございました」の言葉しか言えません。本当にありがとうございました。―――新入社員 森さん

地域の声

スギ製菓本社を会場に地域の方を招いて行う感謝祭のと時の、参加者アンケートから頂いた地域の方の声です。

感謝祭でいっぱいせんべいがもらえてよかった。(参加者)
毎年楽しみにしています。来年も感謝祭ぜひやってくださいね。じゃんけん負けちゃったから、せんべいがもらえなかったのが残念。(参加者)
町内等あちこちのそうじをしてみえてとても感謝しています。(参加者)
みなさんいい人で、気がきくしとってもうれしい。子どもゲームが色々あって楽しい。(参加者)