情報・文化を創造する
「一隅を照らす」企業メセナ
岐阜文芸社は、情報の発信によって地域活性化に取り組む企業である。無償の本作り、企業メセナ活動に取り組み、現在は地域向けのフリーペーパー「VIVO」を発行する。次世代の印刷業の模索にも余念が無く、地域の文化や価値をデジタルアーカイブ化、電子書籍化にも取り組んでいる。企業情報
| 商号 | 株式会社岐阜文芸社 |
|---|---|
| 会社設立日 | 昭和27年5月 |
| 代表取締役 | 会長 飯尾寛 ・ 代表取締役社長 飯尾賢 |
| 本社所在地 | 〒501-2517 岐阜市三輪ぷりんとぴあ13番地の1 |
| 資本金 | 1200万円 |
| 事業内容 | 出版印刷、商業印刷、事務用印刷、マルチメディア、企業メセナ |
| 従業員数 | 正社員18名、パート11名、計29名(2011年4月現在) |
CSRの取り組み内容
50代以上という年齢は、人生の節目ではないでしょうか。たとえば、80代くらいの親の介護を始める。あるいは、職場を定年退職して、新たに地域に密着した生活を始めることもある。
介護や、定年後の生活は、地域で誰もが迎えるテーマですが、地域での生活をいざ始めると、意外に身近な情報がない。こうした50代以上の人々が抱える生活課題に、地域からのお手伝いを目指し、始めたのがフリーペーパーVIVOでした。
フリーペーパーづくりを担う記者たちは、岐阜の市民紙づくりにも携わってきたボランティア記者の皆さんです。記者のメンバーも、読者層と同じく、50代以上の市民が中心です。市民記者だからこそ、読者も共感できる身の丈の生活情報や、地域密着の飽きのこない記事が作れるのでしょう。
VIVOを通じて、地域で情報配信したい、フリーペーパーを作りたいという市民記者の自己実現の場として提供すること。また、50歳以上の人々が欲している地域・生活課題への地域情報の配信。この2点が、印刷業という立場で地域貢献に取り組む、岐阜文芸社のCSR活動といえます。
| 平成2年10月 | 文化支援のための「岐阜ルネッサンスクラブ」誕生 |
|---|---|
| 平成4年11月 | 労働省「ゆとり創造賞 優秀賞」受賞 |
| 平成13年5月 | 飯尾寛社長 岐阜県知事条例表彰(産業経済功労) |
| 平成15年7月 | ISO14001認証取得 |
| 平成15年11月 | 飯尾寛社長 秋の黄綬褒章授章 |
| 平成17年3月 | プライバシーマーク認証取得 |
| 平成17年4月 | 50代からを楽しく生きるための情報発信誌「VIVO」創刊 |
CSRに関わる経緯・動機
20年ほど前、岐阜の文芸復興を掲げ、岐阜ルネッサンスクラブを立ち上げました。
岐阜という地域で、アイデアはあるのだけど、本にするノウハウがない、コストがない、という方を対象に、「これは!」という内容には、無償で本化をサポートすることを始めました。
本作りを通して、すぐれた地域の情報・資産を、岐阜に向けて配信していくことで、「地域を活性化したい」、「岐阜の文芸を復興していきたい」という先々代社長の想いから始められた活動です。
現在は、無償の本作りの他、50代以上の方を主な読者とした、VIVOというフリーペーパーを制作しています。
地域の誰もが身近にある有用な情報を、地域の人々が配信し、共有するコンセプトは今のフリーペーパーにも引き継がれています。
企業としてCSRが成り立つには
岐阜市だけでも現在、13万世帯が生活しているといわれていますが、VIVOの総部数は3万部。まだまだ、VIVOを必要としている地域の人々に遍くお届けできていない現実があります。広告を控えめにし、読者が必要とするページを優先した現在の紙面構成では、岐阜全域に配布するだけの事業費を賄いきれないのが現状です。
採算に結びつかないフリーペーパー部門の必要性についても、社内の見解一致に向け、まだまだ努力は必要です。
しかし、VIVOの発行については、岐阜の市民紙発行に携わってきたボランティア記者の皆さんという協力者がいることが強みです。経験が豊富で、地域情報に詳しい記者達がボランティアで取材をしてくれることで、予算を遙かに上回るクオリティの紙面作りが維持できてきました。普通の雑誌なら、取材という労働になってしまう記事づくりが、VIVOでは、地域の人々の社会参加、あるいは自己実現の機会として活用されているのです。
現在は地元企業・新聞社の協力を得て、家庭配布する1万部分は、発行毎に配布地区を組み替えてお届けしています。限られた発行部数でも、より多くの人々に、VIVOを認知してもらえるよう、試行錯誤を重ねる日々です。
今後は、固定読者層がいることを活かした、高収益の広告記事の採用や、電子配信等を通した、コストのかからない情報配信も視野にいれていければと考えています。
今後のビジョン
社員、地域の声
社員の声
VIVOの市民記者が作る記事は、制作スタッフでさえ、思わず制作中に紙面を読み込む地域情報が載っていたりと、毎号発見があります。冊子を置かせて頂いているお店では、毎号切り抜きのスクラップブックを作ってくれるようなファンの方もみえ、市民の方からの反応が冊子づくりのモチベーションになっています。制作スタッフの制作メンバーも充実したいま、さらにVIVOは質の向上に努めます。(社員)
(有田)


