「共存共栄」のために、覚悟をもってリサイクル事業を
「共存共栄」の下、リサイクル事業を通して循環型社会の構築に取り組む
「共存共栄(共に助け合って生き共に栄えること)」という企業理念の下、名古屋のリサイクル事業の最前線に立って活動し続けている石川マテリアル。環境問題に取り組むだけでなく地域の防災拠点を務めるなど社会に幅広く貢献している。事業とCSRを上手く一体化させた石川マテリアルは、今の世の中に企業として正しい在り方とは何かを示し続けてくれている。企業情報
| 商号 | 株式会社石川マテリアル |
|---|---|
| 会社設立日 | 1953年(昭和28年)創業 1967年(昭和42年)設立 |
| 代表取締役 | 石川喜一朗 |
| 本社所在地 | 愛知県名古屋市昭和区山花町124番地 |
| 資本金 | 3000万円 |
| 事業内容 | 製紙原料(古紙) 、製鋼原料(鉄スクラップ)、非鉄金属原料(非鉄スクラップ)、 繊維原料のリサイクル、廃棄物処理業(収集運搬・中間処理) |
| 従業員数 | 120名(2011年現在) |
CSRの取り組み内容
CSRについて石川社長が、
「企業は何らかの形で社会貢献をしている。CSRとはそれを見えるような、わかりやすいような形にしただけ。CSRとは見せ方だ。」とおっしゃったことが印象深い。
リサイクルという言葉が浸透する前からリサイクル活動の最前線に立って活動してきた石川マテリアルだが、それを自慢せず、「ただ当たり前のことをしてきただけ。」という石川社長の言葉に、この会社の本質を見た気がした。そんな株式会社石川マテリアルの取り組みは以下のとおりだ。
環境問題が叫ばれる中で、それまでゴミとして廃棄されていた物を再生資源に変える循環型社会を構築する必要が出てきた。そのため、石川マテリアルは名古屋市及びその近郊を中心に古紙や鉄スクラップの集荷基盤を持ち、製紙・製鋼原料商(流通業)として、資源リサイクル事業を展開している。シュレッダー古紙・難解古紙(クラフト袋等)・紙コップ・紙製容器包装・プラスチック容器包装・飲料容器・鉄スクラップ・廃自動車から、オフィスから発生する機密文書のリサイクル等を行なっている。
| 2000年10月 | 国よりリサイクル推進功労者通産大臣賞 受賞 |
|---|---|
| 2001年10月 | 愛知県より先導的資源化貢献企業として愛知県資源再生利用化貢献者表彰 受賞 |
| 2003年11月 | ウェステック大賞2003の地域活動部門賞 受賞 |
| 2005年3月 | 2005年日本国際博覧会(愛知万博)会場の紙製容器のリサイクルを行う。 |
| 2006年12月 | 名古屋市よりエコ事業所として認定される。 |
CSRに関わる経緯・動機
石川マテリアルは、昭和42年に「株式会社石川商店」として設立され、2007年には設立40周年という節目を迎えた。創業当初、製紙・製鋼原料商として原料となる古紙や鉄屑等を回収して専門問屋に売却していた。日本という国には限られた資源しかないため、多くの製造業は原料を他国から仕入れていたが、その値段は高く、古紙や鉄屑は海外の原料よりも安く手に入る原料として重宝された。こうした背景の下で原料商から事業を始め、表現こそ変わったが、現在もなお「原料商」として新しい形で社会との共存のあり方を模索し続けている。
企業としてCSRが成り立つには
初めは利益追求を主眼に事業を始めた石川マテリアルだが、現在は「共存共栄」という企業理念の下に事業を行なっている。
「企業が倒産するということは、その企業に勤める社員、取引先の企業、企業のまわりの地域に迷惑を掛けることになるので、まず事業を存続させることが「共存共栄」を実現するためには欠かせない。その為にはもちろん利益も上げなければいけない。」
とも石川社長は仰っている。
しかし、その石川マテリアルにも度々倒産の危機が訪れた。古紙については、昭和43年頃から廃品回収が各地域に広がりをみせ、昭和47年にはチリ紙交換方式でも集められるようになった。その結果、石川マテリアルの取り扱い数量も伸びた。それに対応する為に営業所も増設し、製紙メーカーへも直接納入する業態へと変化させた。しかし、昭和から平成への移り変わりと同時にバブル経済が崩壊し、デフレ経済へと移行し、再生資源業界も過去に経験した事のない状況へと追い込まれていく。この頃から、社会では「リサイクル」という言葉が頻りに叫ばれ、古紙の回収量が増えるようになった。そのため余剰分の古紙を海外の製紙メーカーへ輸出し始めたが、安価で売っていた為、当然経営は赤字であった。それでも古紙の回収量を減らさなかったのは、一旦回収をやめてしまうと折角それまで循環していた流れを途絶えさせてしまうからだそう。一時は倒産まで考えたが、日本企業が中国で商品を大量に生産し日本で販売するというビジネスモデルができると同時に、中国で古紙の需要が増え、業績は回復した。
倒産の危機に陥る度にその危機を乗り越えることができたのは、時代の変化にうまく対応し、「共存共栄」という企業理念の下で会社を存続させる事に粘り強く力を注いできた結果であろう。
今後のビジョン
社員、地域の声
地域の声
石川マテリアルのみなさんへ
夏のあつい中ごあんないいただきありがとうございます。みなさんは、いつも外と同じぐらいあつい所ではたらいているなんて、すごいですね。8月26日は色いろなところにいって、ペットボトルやダンボール、新聞紙、こうこく、プラスチックなどを回しゅうして、工場にはこんで、とかしたり、よごれをとったりするのをはじめて見ました。それにびっくりしたのは、車をぶんかいする所です。さいごには、紙を作る所には、なんと、そこにも四角いぶったいがありました。すっごくたのしかったです。
(おそらく)第三回工場見学会に参加した子ども会のお子さん
石川マテリアルの皆さま
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。さて、先日は猛暑の中、ご多忙中にもかかわらす、貴社のリサイクル工場をご案内いただき、まことにありがとうございました。子ども達にとって身近な新聞やペットボトル等のリサイクル工程の見学は非常に興味深く、貴重で有意義な体験であったと皆、大変喜んでおりました。貴社の皆様には子どもの目線でキメ細やかお心遣いをしていただき、感謝の気持ちで一杯でございます。昼食もとても美味しく、参加者全員がすっかり貴社のファンになりました。微力ではございますが、リサイクル活動にしっかり協力させていただくことで、少しでも社員の皆様に恩返しができたら嬉しいなと思っております。今後とも何かとお世話になるかと存じますが、よろしくご指導くださいますようお願い申し上げます。まずは略儀ながら書中をもってお礼申し上げます。敬具
第三回工場見学会に参加された 滝川学区子ども会 育成連絡協議会 会長様
その後石川社長は、覚悟を持ってやることは成長につながり、その人は強くなれる。そうすると人は優しくなれると笑顔で続けました。「覚悟」という言葉は、石川社長の優しさと経営に対する責任感を感じるキーワードだと思いました。(柳沢栄作)


