企業情報

商号 株式会社加藤建設
会社設立日 1970年
代表取締役 加藤 徹
本社所在地 愛知県海部郡蟹江町大字蟹江新田字下市場19番地の1
資本金 1億8000万円
事業内容 土木工事、建築工事、舗装工事、造園工事、しゅん渫工事、水道施設工事、鋼構造物工事、とび・土工工事、管工事、防水工事、環境計量証明事業、地質調査業務
従業員数 291名

CSRの取り組み内容

同社のCSRの取組みは多岐にわたる。工事現場では「エコミーティング」と呼ばれる活動を実施している。この活動は各セクションから集まった社員が現場を訪問し、①自然環境配慮②住民配慮③コミュニケーションの3つのポイントをもとに、現場ごとに環境や住民に配慮した企画を立案し実行する。河川やそこに住む生物など、周囲の自然環境を調べる事等を手始めに、自然目線・住民目線の現場作りを目指している。伐採する予定であった木を残して生態系を守れるように設計を変更したり、工事現場に興味を持ってもらうために啓発看板を掲示したり、見学会や職場体験を開催するなどしている。

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小学校内のビオトープでホタルを育てる「学戸ホタルの会」というプロジェクトを行っている。このビオトープも16年ほど前に、水質浄化の技術を持つ同社が寄贈したものだ。これを有効活用し、昔のようにホタルの舞う蟹江町の風景を再現しようと、役場や地域の人にプレゼンテーションをして呼びかけたという。最初は「本当にそんなことができるの?」と言われたこともあったそうだが、今では地元の高齢者がホタルの光を見て喜ぶ子どもとのふれあいを楽しみに、毎日のようにホタルの世話やビオトープの整備をしてくれているという。毎年6月に行なわれるホタル鑑賞会は多くの町民で賑わっている。また最近では、町内の子育て支援NPOや、小学校と協同し子ども向けの環境学習にも取り組む。地元の川で自然観察教室などを催しているそうだ。

こうした取り組みを支えるのは、同社の「ビオトープ管理士」資格を持つ100名以上の社員だ。

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自然の保全や再生に関わる技術の資格であるが、同社では技術部門の社員だけではなく、営業や事務などすべての社員にこの資格の取得を推奨している。

 



CSRに関わる経緯・動機

「人に『ありがとう』と言ってもらえる仕事をするから、お金がいただける。建設業の仕事はいいインフラを作って後世に残すこと。便利で快適なインフラを作る技術はもう十分に実現できている。その上でさらに、自分達が子どもの頃に自然と触れ合った思い出を残していくことで『ありがとう』と言ってもらえる工事をすることが大切ではないか」と加藤社長は語る。

地域のお祭りに参加するなど、ずっと続けていた地域での活動を、創立100周年を機により「見える化」しようと、会社全体でさらに本格的に取り組み始めたという。「当社が事業をする際には、自社だけでなく地域にもメリットがあるように考えている。そうすると、会社へのメリットが10倍くらいになって返ってくるように感じられる。地域や環境に働きかける活動は、すぐに受注に結び付くものではないが、長い目で見れば企業にとって大きな対価をもたらすものだと考えています。」

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

 

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こうした活動を続けていくには「何よりも自分たちが楽しんでやること」とお二人は声をそろえる。石濵氏によれば「ビオトープ管理士の勉強をしたり、実際に自然の生き物と触れ合って新しい知識が増えることは面白い。その知識を生かして子どもたちと一緒に自然観察をすることも楽しい。」とのこと。

 

とはいえ、社外の人たちと一緒に活動することは苦労も多い。「地域の人とうまくやっていくためには、結果をあせらないことが大事。一生懸命取り組んでいれば必ず周りの方にも伝わりますから喜ばれる。そうすると、大変だけどやってよかったなと思えます。」

「やってみて、楽しくなかったらやめる。そして、どうしたら楽しくできるか、次のアイデアを考える。」とも。地域のためだけでも、自社のためだけでもなく、どちらも楽しくできる方法を考えることが、実は活動を確実に続けていくコツのようだ。

今後のビジョン

以前アスファルトプラントとして利用していた場所を改修し、ビオトープにする計画があるという。「町のビオトープとして皆さんに親しんでもらい、地域の生態系を守る一助にもなればと考えています。」

環境保全だけでなく、同社は若い人を育てる活動にも熱心だ。「名古屋モード学園」の学生たちに作業服をデザインしてもらったり、芸術を学ぶ大学生にアートな舗装デザインを考えてもらう機会を企画したりしている。昨年からは陸上選手を広報担当として採用した。「アスリートの応援も、企業の社会的な責任のひとつだと考えています。建設業に関わらず、他の会社でもぜひ取り組んでほしいCSR活動だと思います。」

社員の声

 

 

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例えば「エコミーティング」では、現場の担当者だけでなく営業・事務・技術…と社内の部署を横断して企画を立てるという。「市民目線であったり、技術職の目線であったり、色々な立場の社員が集まることでいいアイデアが生まれます。」と石濵氏。地域での活動や、環境を学ぶ研修が、普段の仕事のセクションを超えた社員同士の新たなつながり作りにも役立っているという。

 

 

また、地元のイベントによく出ているため、旗を見て『あっ!加藤建設だ!』と言ってくれる子どももいるという。「自然体験が面白かったと手紙を書いてくれる子もいます。社員の家族が遊びに来て『お父さんの仕事の内容が分かった、すごいんだね』と言ってくれることも。こうして土木や建設業のイメージアップになり、将来当社に入社してくれたり、建設の仕事に関わってくれたら、こんなにうれしいことはないですね。」