企業情報

商号 おひさま自然エネルギー株式会社
会社設立日 2012年6月6日
代表取締役 平沼辰雄
本社所在地 名古屋市昭和区滝川町32番地の1 Emuビル306号室
資本金 1150万円
事業内容 ・再生可能エネルギーおよび省エネ事業にかかる匿名組合への出資の募集運営管理(第二種金融商品取引業)
・太陽光、バイオマス等の再生可能エネルギーを利用した発電、発熱業務及び電力・熱・燃料の販売、発熱機器の販売及びリース、保守点検。
・再生可能エネルギー発電・発熱及び省エネルギーに関するコンサルティング業務
・再生可能エネルギーの環境負荷価値を証券化した「グリーン電力証書」等に関する販売及びコンサルティング業務
従業員数 10名

CSRの取り組み内容

市民ファンド」の仕組みで太陽光発電事業を応援

同社の事業はユニークだ。太陽光発電を始める事業者のため、市民から資金を募り、集めたお金で発電事業を行う会社に投資する。そして、会社の収益から元本と利益を分配金として出資者に返還する。通常であれば、大企業が金融機関から資金を調達して事業を行うところを、市民参加によって実現しようとするものだ。

太陽光発電を推進すれば、地球の温暖化防止や、原子力発電に頼らないエネルギーの自給にもつながる。さらには、市民自ら出資して事業を見守ることで、自分達の望むエネルギー事業の在り方を考え、暮らしを見つめ直す機会にもなる。

 

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「ファンドというと『怪しいんじゃないの?』とか、お金儲けだけのための事業と思われることもあります。しかし、私達の会社はそうではない。金融商品取引法に則って株式会社にしているが、考え方は非営利の企業に近いと思います。有給の常勤職員はいますが、社長は無給です。(笑)もともと「一企業の利益追求だけではなく、地域社会に貢献したい」という思いを持った経営者が集まって始めた会社。自然エネルギーを活用した事業の継続性を吟味し、事業会社へアドバイスをし、成り立たせるための資金を集めるのが我々の仕事です。」

 

「自分達と子どもたちの未来のためのエネルギー事業を」という市民の思いをあたたかく受けとめることと、事業の可能性を見極め、持続可能なファンドの仕組みを作る冷静な視点。両方のバランスを保つ感覚は、中小企業の経営を経験してきたメンバーならではのものといえそうだ。同社の手掛けた「おひさま発電志金匿名組合」では、2017年2月時点において2013年募集分は2回、2014年募集分は1回の配当を行い、順調に運営されている。


地域経済を活性化させる仕組み

同社が市民ファンドの募集代行をした「にしお市民ソーラー事業1号株式会社」、「にしお市民ソーラー事業2号株式会社」は、愛知県西尾市の企業グループが中心となって太陽光発電を運営する会社だ。企業が始めた会社なので、銀行からの融資を受けることもできた。しかし「自分達で汗をかいて資金を集め、市民に返したい」という西尾市の企業家の思いから、市民ファンドを設立して資金調達をした。

「他の住民運動による資金集めの方法には、寄付などもある。市民ファンドの特徴は、お金を集めるだけでなく、もう一度地域の人にお金を返せること。再生可能エネルギー事業を通して、地域に新しい事業を作り、もう一度お金を地域に返す、という地域内でのお金の循環ができるのです。」



CSRに関わる経緯・動機

中小企業家同友会の有志や学識経験者が集まり、「地域資源ネットワーク愛知」というコミュニ

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ティビジネス立ち上げ時に資金を貸し付ける事業を行う団体が同社の始まりだ。志があっても金融機関から融資が受けられない大変さを知る中小企業家が、同じく地域で事業を起こそうとする人を応援したいと始めた。

 

その後、金融商品取引法等の改正に伴い貸付事業は終了。次の布石として再生可能エネルギー事業の普及に乗り出した。長野県飯田市のおひさま進歩エネルギー株式会社と業務提携をし、再生可能エネルギーを活用した発電事業の普及促進に特化したファンドの募集会社・運営会社として新会社を立ち上げた。

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「何よりも、集まっている人たちの『社会貢献をしたい』という気持ちが大きい」という同社。自らも資金調達に苦心した中小企業の経営者だけではなく、出資者も「何か地域のために生きたお金の使い方をしたい」と考えている人が多いという。それだけに、法令を遵守するとともに、時には厳しくその事業が成り立つかどうかを見極めていくことが必要だという。

今後のビジョン

間伐材を有効活用した「木質バイオマス」を燃料にしたボイラー事業で、中山間地域の経済循環を促進させるような事業ができないか、などアイデアを考えているところだという同社。中でも強く感じているのは「当社だけではなく、自然エネルギー活用や市民ファンドの考え方に賛同してくれる他の会社とともに、事業を進めていけたら」ということだそう。市民と事業会社、そしてファンドや行政が一体となって、地域に必要な事業を起こしていくことで、新たな市民社会が創られていきそうだ。