市民の協同でつくる、健康なまちづくり支援病院
夢いっぱいの「おもちゃ箱」のような病院ができました
名古屋市緑区、JR南大高駅のすぐ隣に“総合病院 南生協病院”はあります。広々としたロビーは、病院とは思えないほど開放的でありながら、どこかアットホームな親しみを感じます。駅側の入り口から入ってくる人々の一部は、そのまま病院のロビーを通過して、地域へと戻っていきます。地域の人々が自然と行き交う様子は、まるで地域の玄関口のようでした。地域の方々の協同でつくりあげてきた南生協病院は“病院らしい病院”であり、“病院らしくない病院”として、地域の方々の夢がつまった場所でした。企業情報
| 商号 | 南医療生活協同組合 ・南医療生協病院 |
|---|---|
| 会社設立日 | (南医療生活協同組合)1961年11月12日 (南医療生協病院)1976年11月1日 開院 |
| 代表取締役 | 理事長 柴田寿彦 |
| 本社所在地 | 〒459-8540 名古屋市緑区大高町平子36 |
| 資本金 | 245,382万円 |
| 事業内容 | 医療・介護・福祉・健康つくり |
| 従業員数 | 正社員586名 パート177名 (2010年4月現在) |
CSRの取り組み内容
“病院らしい病院”であると同時に“病院らしくない病院”である南生協病院。このような病院となったのは、地域の声を忠実に拾い上げ、いっしょにつくりあげるという“南生協病院らしさ”があったからでした。南生協病院は、2006年8月から2010年4月のオープンまで4年近くに渡って、地域との意見交換会を行ってきました。“千人会議”と称したその集まりは、開催されること46回、延べ5000人余りの人々が参加しています。地域住民の方々はもちろん、行政、企業、そして病院スタッフの方々が参加し、「こんな病院であってほしい」という数多くの意見が集まりました。集まった意見のうちの多くは、いまの南生協病院に反映されています。
南生協病院の“病院らしくない”特徴としてわかりやすいのは、敷地内にフィットネスクラブ・レストラン・図書館など“病院らしくない”施設が数多くあることです。それらのどの施設も、地域の意見に基づいて取り入れられただけあって、患者さんだけでなく地域の健康な方々や病院のスタッフなどで賑わい、地域の交流拠点となっていました。また、南生協病院の“病院らしい”特徴として、24時間365日対応可能な救急医療、小児科・産婦人科の設置などが挙げられます。これらは、“救急時の受け皿となる医療機関の不足”あるいは“子育ての時期にある若い世代の増加”といった地域の状況に基づいた、地域の方々の声を反映しています。また、病棟の50%以上が個室ですが、これは入院生活を快適に過ごしたい地域住民だけでなく、医療を提供するスタッフ側からの要望でもあったそうです。
CSRに関わる経緯・動機
南生協病院の母体となる南医療生活協同組合は1961年に創立されました。創立のきっかけは1959年の伊勢湾台風。伊勢湾台風の際に全国から救援が入った経験から、「自分たちの診療所がほしい」と、308名の組合員によって創立されました。以来、組合員や地域住民の方々の“みんなの声と手”によって運営されてきました。そういった経緯から、南生協病院がそこに関わるすべての人々の声をもとにつくられ、地域の方々の手によって運営されていることも特別なことではないのかもしれません。
企業としてCSRが成り立つには
南生協病院には、CSRあるいは地域貢献という意識はありません。日々の当たりとして、組合員さんをはじめとする地域の方々といっしょに活動してみえます。そのような当たり前のCSRが成り立つためには“地域から学ぶ”や“提供する・されるの関係”ではなく、“いっしょに推進していく”という姿勢が重要となるそうです。地域の方々といっしょになって活動していくことで“地域の方々が今、何を必要とされているのか”がわかります。いっしょにつくりあげる地域の方々の目は厳しくもあるそうですが、それがスタッフのやる気にも繋がっているそうです。

今後のビジョン
社員、地域の声
社員の声
今までの病院の隔離された感じとは違って、地域と繋がりながらというコンセプトがよいと思う。地域と密着という感じ。私もここでご厄介になるかもしれないが、信頼している。(図書館受付ボランティアの方)


