企業情報

商号 株式会社松本義肢製作所
会社設立日 1905年
代表取締役 松本芳樹
本社所在地 愛知県小牧市大字林210番地の3
資本金 2,000万円
事業内容 義肢・装具・リハビリテーション機器の製造・販売
従業員数 260名

CSRの取り組み内容

小中学生に職業体験学習の機会を提供

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同社では小牧市内の小中学生の職業体験学習を毎年受け入れている。年間を通して一回につき2~3名を受け入れ、工場見学や義足・電動車椅子の体験に加え、自分用のサポーターや靴の中敷きを作ってみる体験をしてもらっているという。「ものづくりが好きな子や、部活をやっている生徒さんには特に喜ばれますね。」普段は身体障害のある人達とふれあう機会のない子どもたちにも、義肢などが身近に感じられるように工夫されているようだ。「ただ、他の会社の職業体験とは違い、当社では実習の最後に『交通事故やけがに気を付けて、うちの会社のお客さんにならないように気を付けて』と言って送り出しています。」

 

義肢ユーザーのチャレンジをサポート

同社では2014年から、社員と義肢ユーザーによるスポーツチーム「MITRAISE」を立ち上げた。義肢ユーザーも健常者も一緒に目標に向かってスポーツを楽しもうというコンセプトのもと、月に一回程度スポーツ用の義肢を使った走行の練習や球技などを楽しんでいる。「パラリンピックを機に注目されたスポーツ用義肢ですが、実は走るどころか、バランスを取って立つだけでも実は大変なもの。社員が取り付けや使い方に加え、運動前のストレッチの方法などもサポートしています。社員は、ユーザーの皆さんの生の声を聞き、実際に使用するシーンに立ち会うことで、技術はもちろん使われる方の気持ちを思い遣ることも学ばせていただいています。」という。子どもから年配の方まで幅広い年齢層の方が参加し、冬場にはスキーに行ったこともあるという。

 

社員による交通安全のよびかけ

同社では毎朝、課長職以上の社員が朝7:30頃から正門前の歩道に立ち、通学する小学生を中心とした歩行者の安全確保につとめている。「以前に人と車が接触しそうになり、ひやりとしたことがありました。当社の前で交通事故が起こり、義肢を使うことになってしまう…といった事態になるのは悲しいこと。交通整理や声掛けをすることで、少しでも事故を減らす助けになればと考えています。」

主に小学生向けに交通安全を啓発する目的で実施しているが、中には中学生になっても立哨している社員に声をかけてくれる生徒もいるという。「この辺りは工場が多い地域で、気軽に休める公園もない。工場を『子ども110番の家』にしたり、子どもやお年寄りにも『トイレを借りたい時も気軽に声をかけて』と呼び掛けたりもしています。」



CSRに関わる経緯・動機

もとは名古屋市東区で創業した同社が、2007年に現在の本社と工場のある小牧市に移転したことがきっかけで、小中学生の職業体験を受け入れるようになった。「小牧市になくてはならない、と言われる会社になりたいと考えています。」

 

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また、同社は創業者も足を切断した経験を持ち、義肢を使っていたという。「事故や病気が減り、義肢を使わざるを得なくなる人を減らしたい」という思いと、「子どものうちから身体障害のある人についての理解を深めてほしい」という両方の思いを伝えていきたいという。

 

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「大げさなことをするのは難しい。お金を出すだけ…というタイプの社会貢献もやりがいをあま

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り感じられない。社員が無理せず、一緒に楽しんでできることが続けるコツではないでしょうか。」と佐口さん。しかし、通常の業務に加えて子どもの職業体験の受け入れをし続けることには苦労も多いのではないだろうか。

 

「自分の仕事を誰かに教える、ということも仕事のひとつ。いかに初めての方にも分かりやすく伝えるか、という技術は社員にとっても大切なこと。毎年繰り返すことで、社員のレベルも上がりますし、苦ではなくなってくると思います。」

今後のビジョン

障害者スポーツのサポートはこれからも続けていきたいという。「チームを楽しみながら続けていただいて、ゆくゆくはアスリートを輩出できたらと夢見ています」

義肢を使用している小学生は、体育の授業も「見学」せざるをえないことが多いという。「日本には指導できる人がほとんどいないのが現状です。パラリンピックでメダルを取れる選手が少ないのも、日本では多くの障害者が大人になってからスポーツを始めているから、ということもあると思います。当社のサポートで、小さい頃から義肢で走れる人を増やせたらと思います。」