企業情報

商号 株式会社RandTカンパニー 介護付有料老人ホームベティさんの家
会社設立日 平成15年3月12日
代表取締役 久保 利洋
本社所在地 愛知県東海市大田町天尾崎20-1
資本金 10,000,000円
事業内容 ・高齢者向け施設入居施設・通所介護施設の運営
・初任者研修、実務者研修・介護福祉士受験対策・介護研修等の講座
・コンサルティング事業
従業員数 170名

CSRの取り組み内容

「ベティ基金」は、同社のある愛知県知多半島内で、障害者の支援を行う非営利の団体に助成を行う基金だ。2015年から開始し、初年度は12団体に合計96万円(1団体あたり最大80万円)、2016年は8団体に合計64.5万円(合計最大100万円)を助成している。

「ベティ基金」が助成するのは、既存の公的な制度ではできないような活動だ。例えば、障害のある人本人が働いたり、生活するための施設やヘルパーなどは、公的な制度があり、行政からの委託を受けるなどして事業ができることが多い。しかし、障害者の家族を支える活動や、地域住民との交流の場所をつくる活動は、ほとんどボランティアで担われているのが現状だ。「ベティ基金」は障害のある人たちにとって必要でありながらも、資金がないために活動の継続に苦心している団体を応援している。

 

地域のNPOと協働

「ベティ基金」は年3回、1団体につき最大80万円を限度として募集している。公募にあたっては、同じく知多半島地域で長く市民活動団体の支援を行っているNPO「地域福祉サポートちた」の協力を得て行っている。

「わが社だけでは、地域にどんな団体があり、どんな活動をしているのかを把握することが難しい。地域の現状を良く知るNPOに事務局業務をお願いし、選考も一緒にすることで、助成金を意義ある活動に使ってもらうことができていると思います。」と、代表取締役の久保利洋さんは語る。

 

助成先との交流会を持つ

「ベティ基金」では、毎年11月に助成を受けた団体と、同社の代表、そして地域福祉サポートち

betty.jpgたを交えた交流会を持っている。助成先が助成金の使い道を報告するだけでなく、普段の活動の喜びや悩み、地域の現状などについてざっくばらんに語り合われている。この日の交流会では「多くの人に団体を知ってもらうために、地元のお祭りで出店している」と話した団体に、同社が持っている綿菓子機を貸し出すことができることや、同社が開催している秋祭りにも出店できないか、といった基金だけにとどまらない新たな連携につながるアイデアも出された。

ただお金を出すだけではなく、お互いの思いを共有することが、地域で生きたお金が活用されることにつながるのだろう。



CSRに関わる経緯・動機

久保社長夫妻が高齢者向けの事業を開始した頃は、まだ高齢者の介護は「家族がするのが当たり前」と思われていた頃でもあった。施設やヘルパーなどのサービスがあっても「夜間や土日はできない」と断られることもあったという。そこで「自分達は、きめ細かなサービスをしていこう」と考えたという。病院や他の施設では条件が合わずに利用できなかった人も、「ベティさんの家」では積極的に受け入れてきた。

現在では介護保険制度が充実し、高齢者が受けられるサービスは飛躍的に増えた。「しかし、障害のある人の思いに沿ったサービスはまだ少ない。そこに取り組んでいる人を応援することができないかと考えたことがきっかけです。」

当初は寄付できる団体がないかと、行政など公的機関の窓口に相談に行ったこともあったという。しかし、色々と検討した結果、自分達が本当に応援したいと思う活動に、制約を受けず柔軟に対応していくためには、民間で基金を作ったほうがよいと判断したという。

地域の声

ベティ基金の助成を受けた団体の声(交流会より)

「『子育て支援』と『障がい児支援』という2つの分野にまたがる活動をしている。制度外事業は財源がないので、人も増やせず、活動の場所を確保することもできず、存続が難しい状況にあった。制度の狭間にあるような分野に、資金面での応援があることはありがたい。」(障害児の家族の支援を行う団体)

「障害児・者とその家族向けの防災学習に取り組んでいる。『ベティ基金』を利用して、避難所体験のためのテントや非常食を購入した。行政からの補助金は年々減額される傾向にある上、使い道が限定されていて使い勝手が良くないこともある。こうした基金があることで、活動の内容を広げることができている。」(障害者の家族のグループ)

社員の声

「株式会社なので、利益を自分達に還元するのも自由。それなのに『地域のために使う』ということに初めは驚きました。しかし、交流会などで地域で福祉の活動に取り組む団体の熱意に触れると『自分達も頑張らなければ』と感じることばかりです。」と、総務課長の田中祐樹さんは語る。障害のある人とともに生きられる地域づくりに取り組む団体との交流は、高齢者向けのサービスを手掛ける同社の社員にもよい刺激になっているようだ。

今後のビジョン

「これまでは我が社が単独で『ベティ基金』をやってきたが、これからは同じ思いを持つ会社があれば、一緒にやっていけたら」と久保社長は語る。「また、交流会をやって気づいたことですが、これまでには地域の小さな団体が集まって情報交換をする場があまり無かったよう。『ベティ基金』が、地域で活動する団体のネットワーク作りに寄与していけたらうれしいことです。」