企業情報

商号 株式会社丸八テント商会
会社設立日 昭和26年
代表取締役 佐藤 均
本社所在地 名古屋市中区栄5丁目7番10号
資本金 1,000万円
事業内容 膜材を利用した構造物及び産業用資材の企画・設計・製造・販売・リース・レンタル
従業員数 23名

CSRの取り組み内容

責任ある仕事を任せることで、学生が育つ

今日では企業が学生のインターンシップを受け入れることは決して珍しくはない。しかし「職業体験・職場体験」を目的とした1~2週間程度の短期間のインターンシップも多い中、丸八テント商会では、短くとも6カ月間の受け入れを基本としている。

「どんなに優秀な学生でも、最初からプレゼンやリーダーができるわけではありません。初めは電話の応対など、会社の基本的な業務を学んでもらいながら、徐々に難しい仕事にチャレンジしてもらっています。短い期間では、自分の成長が実感できる経験をすることは難しいでしょう。」というのが、佐藤社長の考えだ。

同社ではそれぞれの学生の関心や適性に合わせて、カタログの作成や助成金の申請、広報や営業活動など様々な仕事をインターンの学生に任せている。「決して簡単な仕事ではないので失敗もありますし、会社としては我慢をしなければいけないこともあります。それでも、最初は『自分の成長のため』と言っていた学生が『結果を出して誰かの役に立ちたい』という気持ちで動くようになった時は本当に嬉しいです。」何年も続けて学生を受け入れるうちに、学生同士が教え合い、インターン生向けのマニュアルを学生自身が作って改善するようになっているという。「学生たちの成長に真剣に向き合うことで、私や社員も熱い気持ちで日々の業務に向き合えると感じています」。

売上が拡大し、海外進出も達成

学生の力を生かした取り組みを通じて、冒頭にも書いた通り同社は海外進出、大きなプロジェクトの成功、様々な助成金の獲得などを成し遂げてきた。佐藤社長は「大企業なら、コンサルタントに頼んで戦略を考えることもあるかもしれません。でも、私達は自分たちの目で見て、人と人との関わりを大切にしながらものづくりをしていきたい」と話す。上手くいかないこともあるが、ごまかさないで皆で試行錯誤していきたいという。「何よりも、社員や学生たちに『社長の失敗や苦労』も見てもらう。こうすることで、権限移譲や事業継承もスムーズになるのではないでしょうか。」

また、多くの学生がインターンシップの終了後も、アルバイトとして同社に残る。「卒業後に入社してくれる学生も増え、長期インターンシップの受け入れを始めてからは、新卒のリクルーティング活動をする必要が全くなくなりました。

インターンシップには保険などの費用や、それなりの手間もかかります。しかし優秀で会社のことをよく知る人が採用できるならば、これほど素晴らしい投資はないと考えています。」



CSRに関わる経緯・動機

 

インターンの様子(社内業務).JPG

「インターンシップの受け入れを始める前は、人手が足りず、どの社員も今ある仕事で手一杯。展示会に出展する際も、私がひとりで設営から資料の配布まで全部やっているような状態でした。」そんな時、佐藤社長が出会ったのが、長期インターンシップのマッチングを手がける岐阜県のNPO法人「G-net」だった。

 

「インターンシップの受け入れにあたっては、学生が集まる場で社長が自社のPRをするのです。プレゼンの内容が良くなければ、その後当社のブースに来てくれる学生はゼロ、ということもあります。」こうした経験は、佐藤社長が自社と自身の仕事を見つめ直す機会にもなったという。「人が採用できない、採用してもすぐ辞めてしまう…中小企業なら一度は抱える悩みではないでしょうか。しかし、小さな会社だからこそ、企画など経営の根幹に関わる業務に若いうちから関われるなど、大企業にはない社員の活躍の場があるはず。『中小企業だから仕方がない』と諦めているのではなく、まずは社長自身の意識改革が必要だと気づきました。」

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

「インターンシップの学生に『何か学生ならではのいいアイデアを出せ』と言ってしまうことはないでしょうか。それは最もやってはいけないこと。学生に任せる、というのは丸投げすることではなく、アイデアを会社と一緒に具現化していくことだと考えています。」と佐藤社長。

また、佐藤社長はインターンシップの受け入れにあたっては「ひとりではなく、複数人を同時に受け入れたほうがよい」とも。グループで活動するからこそ一人ひとりの強みが見極められ、その学生の良さを伸ばすインターンシップのプログラムが提供できるという。「大切なのはみんなで人を育て、みんなで一緒に成長できること。インターンシップを通じて『人をつくるのは人なのだ』ということを実感します。」

今後のビジョン

「丸八テントはメイド・イン・ジャパンの品質の良さが特長。さらに売り上げを伸ばすため、今まで以上にインターネットを駆使した販路拡大や、海外にももっとアピールしていくことを考えたい。」と佐藤社長は語る。テントを作る技術のある職人をはじめ、人手が足りないことはこれからも課題となるだろう。インターンシップで培った人材育成の手法を生かし、インドをはじめとする海外でも人を育てていく取り組みを続けていきたいという。「中小零細企業でも、グローバルな市場に挑戦していくことができる。そんな仕組みが作れたらと考えています。」

社員の声

「大学で学んでいる英語を生かしたいと考えて丸八テントを選びました。今はインド人大学生にインターンシップを提供するプロジェクトに関わっていて、スカイプで現地スタッフと打合せをしたりしています。自分はのんびりした性格でしたが、インターンを通じて積極性が身に着いたと感じています。」(愛知県立大学・3年生)

「インターンに来て2週目ですが、この間はオーストラリア商工会議所でプレゼンし、投資会社との打ち合わせにも同行させていただきました。会社では一番ブログを書いています。丸八テント商会のブログは、インターン生が月に1000件程度の記事を更新しています。」(名古屋市立大学・1年)

「貧困層の生活を改善したいという夢があり、国内外問わずボランティアに挑戦してきました。

ため池.jpg

 

 

 

しかし、ビジネスを通じてこそ貧困層を救えると考え、そういった製品も販売している丸八テント商会でのインターンを始めました。」(南山大学・3年)

 

「指示待ちでなく自分から動くこと、叱ってくれる人がいるということは、期待されているということだということをインターンで学びました。銀行との交渉にも同席させていただいたりと、様々なビジネスの現場を見て自分の視野の狭さにも気づけました。」(インターンシップを経験し、卒業後に同社に入社した社員)