企業情報

商号 合同会社 酪
会社設立日 2009年 9月 17日
代表取締役 小笠原正秀
本社所在地 西尾市花蔵寺町西島104
資本金 600万円
事業内容 生乳の生産及び、フレッシュチーズ、アイスクリームなど乳製品の加工販売
酪農教育ファームの認証牧場として牧場見学とチーズ作り体験を開催
従業員数 3名

CSRの取り組み内容

企業組織として経営理念を掲げる

一次産業の“酪農業”から製造販売も手掛ける6次産業へと経営の多角化に挑んできた二人は目的

二人-牛舎内.jpg

を明確化し、互いの意志を統一するために経営理念を掲げたのだという。一酪農家から組織体へと変遷し、「この地域に牧場がある意味を伝えたかった」と先ず始めに教えてくれた。牧場の牛から堆肥を作り、その堆肥を農家が使い土づくりをし、農産物ができる。できた農産物と牛の乳を合わせることで“価値ある産物”に変えていく循環型の酪農を目指している事が経営理念からもうかがえる。

 

<合同会社酪の経営理念>

・酪は酪農を愛し、乳製品の価値の向上を目指す事業を行います

・酪は地域を愛し、地域の活性化に貢献する事業を目指します

・酪は人を愛し、組織の和を大切にし、人に感動を与え感謝される事業を目指します

 

企業と企業の価値を高める

日頃から酪農を通して周りの企業の価値を高めたいと考えている。酪農の新たなビジネスモデルとして、飲食サービス業を展開している株式会社フードリンクと提携をし、ワインに合わせて楽しめるフレッシュチーズを牧場から直送している。搾乳して間もない新鮮な生乳を直ぐに加工し、都市部でも牧場での新鮮な乳製品を楽しむ事ができるようになった。お互いの強みを生かし、周りとの繋がりを持つことで一企業ではできない事ができるようになった。

 

減少する酪農家の育成

事業の継続として人材の育成は欠かせないと北村さんは言う。同社では人材育成の一環としてインターンシップの受け入れを行っており、4泊5日の泊り込みで受け入れた際は北村さんの自宅を宿舎にして寝起きから食事までを共に行い、牛の世話や製品作りまで一日を通して酪農家の仕事を体験させている。農業大学を志望する高校生や農学部に通う大学生などが訪れているが、インターネットなどで活動内容を知った普通科の学生たちも参加している。最近は酪農に興味を持つ女子生徒も増え、今まで“きつい、汚い、危険”の3Kと言われていた酪農をこれからは“価値があり、感謝され、感動させる”3Kに変えていきたいと期待を寄せている。

また、牧場は「酪農教育ファーム」の認証を受けており、牧場見学やチーズ作りを通して、子供たちに「食やしごと、いのちの学び」を与える教育活動の場にもなっている。



CSRに関わる経緯・動機

2009年、西尾市に道の駅が開駅されることに伴い、酪農組合に乳製品販売の打診があった。そこで、二組の酪農家が名乗りを上げ、立ち上げたのが合同会社酪の設立経緯である。もともと、乳製品に興味を持っていた小笠原さんと北村さんは、道の駅での販売に際して勉強会を開いていた。生乳は乳業メーカーで加工される際に他の牧場の生乳と混じってしまい、自分たちが絞った生乳がどのようになるかは分からなかった。これは乳製品の大量生産、効率化を求めた結果であり、一昔前まではごく当然のことであった。しかし、加工や販売を自分たちで行うことによって消費者個人の顔がみえるようになった事が何よりも嬉しいと二人は口を揃える。

企業としてCSR活動を継続して成り立たせるには

本来、牛の生育には20度前後の涼しい気温の地域が適している。気温によって生乳の搾乳量や品質に影響することが加工をするようになって分かってきた。北海道で酪農が盛んな理由はそこにある。愛知県では500件程あった酪農家も年々減り続け、今は290件程度までに減ってきている。乳製品を加工する企業も少ない。牛は四つの胃袋の絶妙な働きによって食べた餌を牛乳に変える。そうした牛の魅力を伝えることで人々が喜んでくれる。酪農家としては当たり前に感じていた事であっても、消費者と直接繋がることでそれを伝えることができるようになり、酪農家自身が楽しみながら続けられるようになった。

職業選択の幅の広い三河地域で酪農業として残っている事には誇りを感じると共に、地域への貢献も実感している。地域で牧場の経営を続け発展していく為には、そこで働く人を大切にし、他の企業と同じように長期休暇の取得や社内教育の機会など労働環境の仕組み作りにも今後は注力していかなければならないと考えている。

今後のビジョン

以前にインターンシップに訪れた学生が、今年、採用に繋がった。仕事が終わっても牧場から帰らなくてずっと牛を見ていたり、牧場の将来について話し合っていたりすることもあった。酪農は憧れる職業になってきている。人の和は会社の和となり、地域の和と繋がっていく。興味がある人を受け入れ、牛の魅力を伝え酪農のファンを増やしていきたい。

社員の声

 

牧場.JPG

牧場でのチーズ作り体験には若者や女性、親子連れで参加されていて、リピーターも多く訪れてくれています。体験された親御さんからは、「将来、子供を就職させたい」という声を頂いたこともあります。子供たちやインターンシップに参加する若者には、牧場での体験を通して酪農家として働く事のマイナスイメージを払拭し、酪農をやってみたいと思わせられるように仕組み作りに取り組んでいきたいと考えています。(北村さん)